鍵を人に見せるだけで勝手に合鍵を作られるの?

カギのトラブルで非常に多いのが合鍵に関するものです。恋人同士だった男女が別れた後に、合鍵によってトラブルに発展するということはよく聞く話ですから、どれほど気心を許した相手であったとしても、カギの管理については徹底しておいたほうが良いといえるでしょう。

合鍵、すなわちコピーキーは本来、オリジナルキーからしか作ることはできません。コピーキーからコピーキーを作ってくれる合鍵屋さんも多いのですが、そのカギで上手く解錠できなくても責任は負えないということを言われるか、解錠がスムーズでなければ再度調整するから持ってきてくれと言われる場合が多いのではないでしょうか。つまり合鍵をいうのは、それほどまでにデリケートな代物であるということなのです。

ところが近年、驚くべきサービスがウェブ上に登場して話題となりました。それはカギの実物が存在しなくても、そのカギの画像を送付するだけで、コピーキーを作製して送付してくれるというものです。これは言い換えれば、カギは見ただけで合鍵が作れてしまうということにもなります。

その昔、カギの型を粘土などで取ってコピーキーを作製するというシーンが映画などでも見られましたが、現代の合鍵技術はそのカギの写真を撮るだけでOKというものです。カギの写真をなんらかの方法で入手し、ターゲットとなる建物の合鍵を作製するなんて方法が、犯罪目的で使用されるようになれば非常に危険であり、セキュリティー上由々しき事態であると言わざるを得ないのです。

しかしこれも、合鍵作成の高い技術があればこそ可能になる話でしょう。ところが最近、複製技術の進歩によって合鍵作成技術がなくとも合鍵が作れる可能性が出てきました。それが3Dプリンターによるものです。実際、WEB上に流出したあるマスターキーの画像をもとに、3Dプリンターによって作成されたコピーキーが実際に使えることが、WEB上でも話題になっているのです。